TASAKI(田崎真珠)非上場化ニュースで思うこと。
TASAKI(旧田崎真珠)が27日に上場廃止になりました。
こんな記事がでてましたが、とてもネガティブなトーンでびっくりしました。(現在はキャッシュしか残っていないようです。)
MBS毎日放送(エリアは近畿)の記事で、地元だったらもっとTASAKIを応援する内容でもいいんじゃないの?と思ってしまいました。
「TASAKI」上場廃止 真珠の老舗と神戸の“縁”
真珠の老舗で東証一部に上場している神戸の「TASAKI」が、ファンド会社に吸収合併されることになり、27日上場廃止になりました。日本の真珠業界を牽引してきたという老舗に何が起こったのでしょうか。(略)
神戸に本社がある「TASAKI」は5月、少子化や晩婚化などを理由に真珠を買う人が減ったとして、スポンサーのもとで再建する道を選びました。
財務面では既に再建は終えてますし。終えて、次のステップへ。という前向きな話ではないでしょうか。(再上場してファンドがまた儲けるだけじゃないのかと言う話はひとまず置いておきましょう。)
TASAKIの主張は
日本国内は消費の拡大がみこめないから、世界的な高級ブランドを目指すよ。
上場してると株主に文句言われるから上場やめ!
ということのようです。TASAKI IRニュース 5月18日のより引用します。(太字は筆者)。
(略)
これまで当社の国内での 成長に貢献してきた中国人をはじめとする訪日外国人による日本国内での消費(いわゆるイ ンバウンド需要)の拡大が落ち着きをみせ、他方で少子化や晩婚化による婚姻組数の減少等 により日本国内におけるジュエリー市場の規模が大幅に減少する中、当社の企業価値を今後 も引き続き向上させていくには、当社において、欧米のラグジュアリージュエリーブランド と比肩し得るグローバルなラグジュアリージュエリーブランドとしてのブランドイメージを 国内外において確立させることが急務であり、そのためにはジュエリーブランドの中心である欧米の中心都市における店舗展開等が必要です。
(略)
欧米への店舗展開にお金がかかるということですね。
毎日放送の記事に戻ります。神戸とTASAKIの関係が記事になっています。
実は、TASAKIを生んだ神戸の街は1925年ごろ、国内外からも真珠が集まり、シミ抜き加工などの技術も評価され真珠の街として発展してきました。いまでも国内で扱われる90%が神戸に集まるといいます。(MBS記事)
現在、「世界の真珠の生産規模 400 億円のうち、日本産のアコヤ貝真珠の生産は 70 億から 90 億円程度となっており、約2割を占めるに過ぎない(参議院作成資料 真珠産業の振興)」のです。
真珠の流通経路も多様化しており、神戸一強の時代ではありません。
日本から香港への輸出が伸びています。現在は香港が真珠流通のハブになっているのだと思われます。
また、日本の真珠生産量の推移をみると、リーマンショック直全に戻っただけ。
真珠生産量推移(真珠産業の振興 )
寂しい状況です。
対して、MBSの記事は昔話を書いているだけのように思えます。
「神戸が港町として世界に流通の拠点であった。真珠の養殖地の伊勢、愛媛県宇和島、九州の長崎、熊本から神戸に集まってくる」(日本真珠輸出組合 清水勝央理事長)
新たな道を進むTASAKIは縁の深い神戸に残ることになるのでしょうか。(MBS記事)
神戸に残る残らないは重要ではありません、TASAKIには早く世界的ラグジュアリージュエリーブランドになって欲しいと思います。
ところで。
TASAKIがテレビアニメ宝石の国とのコラボを発表しましたが
主人公をイメージした宝石 ”K18WG/白蝶パール/フォスフォフィライト”が3,240,000円だというので話題になってますね。
なかなかラクジュアリーな価格です。
TASAKI☓宝石の国 新宿伊勢丹のコラボイベント