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6種類の真珠の産地や特徴

真珠の種類は大まかに分けて、アコヤ真珠、淡水真珠、白蝶真珠、黒蝶真珠、マベ真珠、アワビ真珠の6種類。各真珠の産地、生息地、特徴を分かりやすく解説しています。

月のしずくとも人魚の涙とも、ロマンティックに讃えられる真珠
眼は顔の中の真珠と言われ、その多彩な表情の美しさが強調されている真珠。
ひとくちに真珠と言っても中心的存在のアコヤ真珠をはじめ、最近ゴールドカラーが人気の南洋白蝶真珠、ゴーギャンで有名なタヒチの南洋黒蝶真珠や中国がその主要な生産国(産地)である淡水真珠などさまざまな種類があります。

一説に世界中に貝の種類は10万種類あると言われていますので、真珠の種類もまた10万通り考えられることになります。
けれども、美しい色と輝きと言う点ではごく限られた種類の貝だけに真珠を創ることが許されています。

アコヤ真珠・和珠

アコヤ真珠・和珠の写真

アコヤ真珠は世界で最も一般的な真珠で、日本では『和珠』とも呼ばれ昔から親しまれています。
早くから養殖業が盛んだったこともあり世界で取引される大部分が日本産です。
産地の愛媛や三重、また九州などの海は、日本の海の中では暖かい方ですが、世界的な視点で見ると『海水産真珠の採れる最も北の海』となります。
アコヤ真珠の真珠層はキメが細かく、他の真珠には見られない透明感のある美しいテリを示します。
それは、冬の海の冷たさに鍛えられてものだから、と言えるでしょう。

母貝は約7cmほどのアコヤ貝。
波が静かで水温15~23℃の浅い海(水深1~5m)に多く棲み、広い海域に分布していますが、貝殻の内面は日本近海のものが良質とされています。
幾重にも巻いた真珠層が繊細で微妙な色を奏で美しく上品な光沢が特徴です。
色は、シルバー、ゴールド、クリーム、ピンク、グリーン、ブルーなどがあり日本では肌を美しく見せるとして愛らしいピンク系が人気です。
形は丸系が多く6~8mmがポピュラーサイズ。
通常貝の中にできる真珠は最大で12mmとされますが直径9mm超えると高額になりますが、それはそれだけ稀少価値があるということでしょう。

生息分布

日本産のアコヤ真珠は、房総半島と石川県を北限とし、韓国、中国などの温帯~亜熱帯地方、カンボジア、インドネシア、タイなどの東南アジア、スリランカ、ミクロネシア、中近東、メキシコなどの熱帯地方にも広く分布し地域差が大きい。

生産国(産地)

主に日本 長崎県、熊本県、愛媛県、三重県(伊勢)の4県が中心

南洋白蝶真珠・南洋珠

南洋白蝶真珠・南洋珠の写真

白蝶貝の真珠は、『南洋珠』ともいわれます。
これは戦前に日本は南洋諸島と呼ばれる島々を占領していて、これらの島で白蝶貝を使った真珠養殖が行われていてために南洋珠の名前がついたと言われています。
同じ南の海育ちである黒蝶真珠の事は南洋珠と呼ばず、白蝶真珠だけを南洋珠と呼ぶのには、そのような歴史的な事情によるものらしい。

真珠貝の中で最大級の白蝶貝は、20~30cmもの大きさになりオーストラリア北部のアラフラ海、インドネシア東部・北部、フィリピン、マレーシア、ミャンマータイ北部など水温が極めて高く限られた熱帯の海に生息しています。
さらに、海の暖かさから真珠層の成長が速く、また養殖期間も長いため、かなり巻きの厚い珠が採れるのが一般的です。
この大きさからくる華やかさと、巻きの厚さからくる重厚で格調の高いイメージが、白蝶真珠の一番の魅力といえるでしょう。

また、白蝶貝は『Mother of Pearl』とも呼ばれ、各国王室の宝冠の中央に燦然と輝く大きな真珠を含め、巨大真珠は全てこの白蝶貝から採れる南洋真珠であると考えられます。
色は、オーストラリア産に多いと言われるシルバー系と、インドネシア産に多いと言われるゴールド系の2系統があります。
貝殻の内側が黄褐色になるものを『金緑種(ゴールドリップ)』そうでないものを『銀緑種(シルバーリップ)』と呼んでいます。
この白蝶真珠の多くは直径が10mm以上あり、中には直径16~17mm重さ7g以上になるものもあります。

また、昔から『茶金』と言われて重宝されてきた、少し赤みがかったゴールド系の色合いの珠は、その希少さから白蝶真珠の中でも特別な存在となっています。
形のバリエーションが豊富なのも、白蝶真珠の魅力です。
なかでも、左右対称の美しいドロップ形(涙形)は、希少性も高くトップランクに評価されます。
これがペア珠となれば、更に評価は高まります。
『真珠は丸いもの』という考え方もずいぶんと変わり、真珠の持つ形のおもしろさにも目が向けられるようになってきています。

生息地は限られ、オーストラリアの北西から北東のパプア・ニューギニアにいたる広い海域、インドネシアのアラフラ海、フィリピン、ミャンマー海域を中心に分布しています。
生産国(産地)はオーストラリア、インドネシアの2カ国で全体の90%を占めています。
他にフィリピン、タイ、マレーシア、ミャンマー、奄美大島など。

生息分布

オーストラリア、インドネシア、ミャンマー、フィリピン、タイなど

生産国(産地)

オーストラリア、インドネシア、ミャンマー、フィリピン、タイ、日本など

タヒチ黒蝶真珠・黒真珠

タヒチ黒蝶真珠・黒真珠の写真

昔から女性の憧れの的だった『黒真珠=ブラックパール』。
こう呼ばれる資格があるのは、黒蝶貝から採れる黒蝶真珠です。
黒蝶貝の大きさは、10~20cmほど。
かつては、その希少さから『幻の真珠』といわれていた黒蝶真珠ですが、1970年代にタヒチ政府の要請により日本が技術援助してタヒチで量産化に成功し、養殖技術の飛躍的な向上により、今ではとても身近な真珠になりました。
現在では、9割以上をタヒチ産が占めていることから、『タヒチ』と産地名で呼ぶ人も言います。

黒蝶貝は亜熱帯から温帯にかけて広く生息し、ペルシャ湾、紅海、パナマ湾、カルフォルニア湾、タヒチやフィジーなどを含む広い海域、パラオ諸島、台湾、日本では沖縄から鹿児島、高知、和歌山にかけての黒潮の流れる太平洋側に生息しています。
主な生産地は、日本では奄美大島、石垣島で、世界的にはミクロネシア、ポリネシア、ニューカレドニア、クック諸島で特にタヒチが大部分を占めています。
黒蝶真珠は傷珠、特にサークル珠が多いのが特徴です。

『黒』のイメージの強い黒蝶真珠ですが、実際には淡いグレーから漆黒までをベースに、グリーン、レッド、ブルー、ブラウン系などその奥深い色艶と、ドロップ、バロックなどの形状が独特の魅力を漂わせます。
黒蝶真珠の中でも、孔雀の羽の色になぞらえて『ピーコック』とか『ピーコックグリーン』と呼ばれる黒緑色のものは、神秘的な輝きと稀少性で最高級と言えます。

生息分布

奄美大島、沖縄、鹿児島、高知、和歌山、台湾、ミクロネシア、西インド洋、ポリネシアなど

生産国(産地)

タヒチ、ニューカレドニア、クック諸島、日本(奄美大島、石垣島)など

淡水真珠・淡水パール・湖水真珠

淡水真珠・淡水パール・湖水真珠の写真

かつては日本の琵琶湖や霞ヶ浦で養殖されていましたが、最近では市場に出回る大半のものは中国産です。
中国産の淡水真珠はシワ珠が多くて品質的には低いものというのが相場であったが、1990年代以降、中国での養殖技術が飛躍的に向上し、今ではアコヤ真珠や白蝶真珠に匹敵するような美しい輝きを放つ真珠もみられるようになっています。
それは三角帆貝(ヒレイケチョウ貝)を母貝に使い始めたからで、それまで使っていたのはシワのできやすいカラス貝という貝でした。
琵琶湖など、ごく限られた地域の特産種であるイケチョウ貝や、中国に広く分布している三角帆貝(ヒレイケチョウ貝)などが淡水真珠貝で、15~25cmほどの大きさです。
中国の湖や沼で養殖することから『湖水真珠』とか、母貝のイケチョウ貝の名前にちなんで『池蝶真珠』などと呼ばれることもあります。

淡水真珠の大きな特徴は、真珠層の巻きが良く無核真珠で中心まで全て真珠層です。
そのためオーバル、ドロップ、ボタン、ラウンドなどいろいろな形状の真珠が採れます。
大きさは2~10mmまでさまざまでカラーもホワイト、パープル、オレンジなど多彩な輝きが楽しめます。

中国は日本に比べ人件費が低く、高品質な淡水真珠が比較的低価格で手に入り、デザインバリエーションが豊富であることなどが人気の秘密です。
素晴らしい光沢をもつ最高品質のものは、上品で優しい輝きとカラーで独自の魅力を湛えています。

生息分布

中国ほか広く世界の湖沼や河川、日本(琵琶湖や霞ヶ浦)

生産国(産地)

中国、日本

マベ真珠(半形真珠)

マベ真珠(半形真珠)の写真

一般に『マベ真珠』というと、半形真珠の代名詞のようになっていますが、本来はマベ貝から取れるものだけを指します。
貝の大きさは25cm位。
半形真珠は、白蝶真珠や黒蝶真珠でも創られています。
半形真珠のジュエリーを購入される際には、母貝をきちんと確認することが大切です。

マベ真珠の最大の魅力は、独特の美しい虹色の光沢でしょう。
数ある真珠の中で一番美しい輝きを放つと言われています。
マベ真珠の大きさは13~15mmを中心に10~20mmくらいの大きさです。
日本では、分布の北限と言われる奄美大島で養殖されています。

マベ貝は、真円の真珠を作ることが難しく、その為半円の核を貝殻の内側に貼り付けて半形の真珠を作ります。
出来た真珠は切り取って、中の核を抜き出してから樹脂を充填し、白蝶貝の貝殻などでふたをしています。
挿入する核を変えると、半形だけではなく涙形、三角形、四角形、ハート形等が作れます。
半形が主流の理由は、貝の内臓の構造がアコヤ貝などと異なるために丸い角を鍾乳して作るのが難しいと言われているが、近年では養殖技術の向上で、真円のマベ真珠も少量であるが産出されています。

生息分布

世界各地の熱帯・亜熱帯海域

生産国(産地)

奄美大島、香港、台湾、インドネシア

アワビ真珠

アワビ真珠の写真

真珠母貝の中で唯一の巻き貝。
貝の大きさは10~12cm位。
日本近海に住むアワビの仲間にはクロアワビ(黒鮑)、マダカアワビ、メガイアワビの大型三種とやや小型のエゾアワビ(蝦夷鮑)などがあります。
いずれも内側は薄い緑や桃色などの淡い光が工作して独特の控えめな輝きを放っています。
これら日本の優しげなアワビに対して、カルフォルニア湾のクジャクアワビやニュージーランドのへリトリアワビなどは、深い緑色が渦巻くような、強烈な光沢を持っています。
アワビ真珠は、主にエゾアワビから採られ、採取される種類は少なく、自然の状態で採取されるアワビ真珠はたいてい変形しています。
それはアワビは太い足で海底を縦横に動くために、真珠形成のきっかけが出来てもこの動きのせいで、貝殻の隅に追いやられて、真珠は身を潜めて育ってしまうからです。
その為、アワビ真珠は角や牙のような円錐型になることが多い。

アワビ真珠の真珠養殖は、マベ真珠と同様に貝殻の内側を使った半形がほとんどで、メキシコ、ニュージーランド、アメリカのカルフォルニア湾、日本でも宮城県女川町と長崎県小値賀町、韓国の済州島でも小規模ながら行われています。
アワビ真珠の大きさは大きいもので15mm程度。
色目は主にピーコック・グリーンで母貝の種類によっては、ブルーが強い珠なども見られます。

生息分布

世界各地

生産国(産地)

メキシコ、ニュージーランド、アメリカのカルフォルニア湾、韓国、日本(宮城県女川町と長崎県小値賀町)など

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