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真珠加工業者の苦難。斃死による原珠の値上がり。香港デモの影響で販売減。

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相変わらず日本の真珠関連記事はアコヤガイの大量死問題が多い。

今までは真珠養殖業者の声ばかりだったが、「ひょうご経済+」では真珠加工業者の声が記事になっている。

 

アコヤガイが謎の大量死 世界的な真珠の集散地・神戸に不安広がる

 「今季の原珠は昨季より10~15%は値上がりするだろう。中小企業にはこたえる」。神戸市中央区の真珠加工業者の男性は頭を抱える。真珠の水揚げ量は養殖業者の高齢化などを背景に、この15年で30%減っており、昨季も約15%値上がり。「急激な価格転嫁は難しい。自社で吸収するしかない」とこぼす。

 別の神戸の業者は「値上がりした真珠を仕入れる経営体力はないので、在庫でしのぐしかない。対策が取られるまで安心できない」と嘆く。

記事中の原珠というのは未加工の養殖真珠の事。

加工業者とは養殖業者から原珠(真珠)を仕入れて、染み抜き・調色、穴あけ、連組み(ネックレス)等々の加工を施して真珠販売業者に卸す。この分野は未だに日本が世界一だと思う。

前季より養殖真珠の仕入れ価格が10~15%はあがるだろうと書かれている。アコヤガイの稚貝が大量死し来年・再来年の生産に期待が持てないことから、値上がりは当然だろう。

値上がりした真珠を仕入れる経営体力はないという業者の声も書かれているが、こういう時に真珠が十分値上がりしないなら、養殖業者はさらに激減すると思う。

この記事では、日本真珠輸出組合の見方として

主要な販売先の中国では価格を引き上げることができるとみるが、「水揚げがなくなれば機会ロスは免れない」

と書かれている。

しかし。

機会ロスではなく、そもそも中国への販売が岐路にたっているようだ。下記も「ひょうご経済+」の記事。

 

香港デモで売り上げ半減 岐路に立つ神戸の真珠

香港は外国貨物の自由な出入りを認める自由港のため、無関税で商品をやりとりできる。日本真珠輸出組合(神戸市中央区)は07年から、現地で開かれる宝飾見本市に出展。年々、取引高を伸ばし、昨年3月の見本市では過去最高の115億円を売り上げた。

 ところが、今年6月には売り上げが例年に比べて3割減少。9月には半減の約60億円にとどまった。「逃亡犯条例」改正案への反対に端を発した香港でのデモの影響で、中国本土からバイヤーが参加できなくなったからだという。

香港デモがそんなに大きく影響しているとは思わなかった。日本の真珠業界は中国本土の需要に期待していたのでこれはかなり厳しい。

 

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