カインホア省(ニャチャン)の真珠養殖事情

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Dam Mon

ニャチャン市から、養殖場のあるカインホア省のヴァンニン県 Dam Monまで100㎞近くある。

朝5時45分に出発することになった。

宿から見た夜明けの浜はこんな感じ。朝の5時ごろ。

丸い籠の船はいまだ現役。NHA TRANG(CAT LOI)の朝。

ニャチャンから海外沿いに100㎞北上するとDam Monだ。

けっこう遠い。

ほぼ省境に近く、ニャチャンよりも、お隣のフーイエン省Tuy Hoaの方が近い。

養殖場に行くためにDam Monの漁港からチャーターした漁船に乗り換える。

漁港の隣に財閥のVinグループが大型船が着けるような埠頭を建設中という。これから観光地化されていくのだろう。Dam Monは陸から白い砂丘で繋がっている島のような、そんな面白い風景なので人気が出ると思う。

 

採苗貝

我々はDam Monに向かう途上で発泡スチロールの箱をピックアップした。その中身はこれ。

付着器の採苗アコヤガイ

アコヤガイの稚貝だ。ベトナム人は種貝(Trai Giong)と呼んでいた。まだ2~5ミリくらい。挿核できる大きさになるまで、これから2年近くかかる。

カインホア省の国道1A沿いには多くの採苗(種苗)場がある。専門はアコヤガイでなく食用の貝類なのだろうが、真珠を作るアコヤガイでも食べる貝でも、設備もノウハウも同じだから、注文に応じてアコヤガイも採苗してくれるのだろう。

そういえば、貝の養殖をしている知人のティエン君が「20グラムに成長したアコヤガイがあるよ」と言っていた。ニャチャンには母貝屋さん(真珠養殖業にアコヤガイ母貝を売る業態)が誕生しているのだ。

とにかくアコヤガイ母貝の入手は簡単になっている。

これは真珠養殖業者にとっては大きなメリットだと思う。

 

サイゴンパール

さて、Dam Monは日本のエステールホールディングスの100%子会社であるサイゴンパールの養殖場がある。

 Google MAP(Googe Map Dam Monのリンク)でサイゴンパールの養殖場の航空写真をみることができた。航空写真を拡大してみると建物と筏が見え、なかなかの大きな養殖場であることがわかる。

サイゴンパール航空写真

海側からみるとこんな感じだ。

サイゴンパール養殖場

施設の大きさの割にはロングライン筏が少なく(Google Mapの航空写真よりも大幅減少)、今はフル稼働ではないようだ。2017年の台風被害(1億3百万円)の影響が未だあるのかもしれない。

参考 エステール決算情報

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは17億55百万円のプラス(前年同期は20億6百万円のプラス)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益12億83百万円、減価償却費6億5百万円、未払金の増加3億20百万円、減損損失1億73百万円、ベトナム子会社で台風により生じた災害による損失1億3百万円及びその他の流動資産・負債などの増減額1億22百万円の資金増加と、法人税等の支払6億96百万円及び売上債権の増加3億42百万円の資金減少によるものであります。(2018年5月10日の決算短信より)

 

海はある。母貝は入手しやすくなった。サイゴンパール等に勤務して真珠養殖の経験を積んだベトナム人が増えている。

これから独立した真珠養殖業者がどんどん増えていくかもしれない。

 

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