貝リンガルを知ってますか?
三重県のサイトに「貝リンガル情報」というページがあります。
貝リンガル情報(アコヤガイ・立神浦 赤崎)
【概況(12日 0時~24時)】
・全層で反応は,『なし』です
と書かれています。
貝リンガルとは何でしょうか?
瀬戸内圏研究センターが志度湾に設置した時の説明がわかりやすいかったので抜粋します。(引用元 志度湾のカキ筏(イカダ)に貝リンガルを設置しました! )
「貝リンガル」とは正式名称を「二枚貝殻体運動測定装置((株)東京測器研究所で販売)」といいます。当センターの本城凡夫センター長等が開発したこの装置は、二枚貝の貝殻の上下にセンサーと磁石を取り付けて、貝の開閉運動で生じる磁力の強弱を電気信号に変換する「生体センサー」です。
赤潮などへの防御反応や捕餌行動あるいは生殖行動など、貝が生きていくための活動そのものを本装置で解析することによって、貝が「いま何をしているのか」あるいは「何をしたいのか」という、いわば“貝の話し言葉”を読み解くことができるということで、通称「貝リンガル」と呼んでいます。
アコヤガイに二枚貝殻体運動測定装置を取り付けて、異常があると警報を発してくれる。それが貝リンガルというわけです。アコヤガイは苦しくなると海中で開閉頻度があがります。そのパクパクする状態をセンサーで監視するわけです。
伊勢志摩で赤潮が発生しやすいのは7月頭でしょうか。梅雨が明けて海水温が上がりだす時期です。
赤潮とは海中のプランクトンが異常発生し、プラントンは海水を紅く染めます。プランクトンの異常発生で海水の酸素が減少するためアコヤガイが衰弱します。また毒性のあるプランクトンが多く発生するとアコヤガイは死んでしまいます。
真珠養殖業者は赤潮の兆しがあると、筏に吊ってある真珠貝の場所を湾内から沖合に移動したり、アコヤガイの入ったネットを深く吊りさげるなどの対処をします。
赤潮や貝の状態は実際に海で作業していれば気づくとは思うのですが、貝リンガルのデータが蓄積されれば赤潮その他異常事態の対処が、より早く可能になるかもしれません。
追記
2014年にほぼ日で取り上げられいたのでリンクを置いておきます。
まずお聞きしたかったのは「貝リンガル」のこと!
養殖の過程で貝の健康を守るため、
海況の変化に応じて貝からケイタイにメールが来るしくみです。
このすばらしく、ふしぎなシステムは、
この研究所が中心となって共同開発されました。(後略)
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