ジュエリーの勝ち組と言われてた4℃が減益だが、真のジュエラーなら一つ1億3000万円の商品を売れ。
4℃が減益のニュースです。
最初にwatanabeGNHさんという方が書かれた「婚約指輪 ベストチョイス婚約指輪のブログ」から引用します。7年前の2011年1月のブログです。
婚約指輪放浪記2010(銀座編)
By watanabeGNH on 2011年1月17日 13:06
昨日、銀座通りを歩いていたら、
4℃の店舗が"4℃ブライダル"にリニューアル
されていました。
おやおやと思い、サイトを調べると
福岡・大分でもブライダル専門店がオープンとのこと。
昨年12月の名古屋店開設以来、
4℃のブライダル専門店は順調に伸びているようです。
4℃と言えば、ひと昔前は「シルバーブランド」の
イメージが強かったのですが顧客層の年齢が上昇し
結婚適齢期のカップルにとっては
最も思い入れの深いブランドのひとつになっているのです。
(略)
婚約指輪、結婚指輪を考える時、
さりげなく自分たちの物語のとなりにいることが、
4℃の強さではないかと思います。
「思い入れの深いブランド」「物語」という部分がポイントでしょうか。
◇2018年1月13日の東洋経済Onlineの記事。「 ジュエリー勝ち組「4℃」が下方修正した真因」
「4℃ホールディングス(ヨンドシーHD、以下4℃)が2008年2月期以来、10年ぶりの営業減益」になりました。
■As-meエステール、ツツミ、ベリテといったライバル各社が何年も前から業績低迷に苦しむ中、4℃は前期まで9期連続の増益を達成し、営業利益や純利益は5期連続で過去最高を更新してきた。同社にいったい、何が起きているのか。(東洋経済Online)
ライバルが苦しむ中、4℃だけが好調であったようです。好調の様子は冒頭に引用したブログでわかりますね。
そして、今回の下方修正の要因は、1.昨年のクリスマス商戦が不振だったこと、2.主力で好採算のブライダル関連商品が苦戦したことです。
東洋経済の記事。最近のジュエリー業界については、こう書かれています。
国内ジュエリーの小売市場規模は、長期低落傾向が続いてきた。ピーク時の1991年には3兆円を超えていたが、現在は1兆円を下回る。2008年のリーマンショック以降、1万~2万円程度以下の低価格品しか売れなくなっていたが、2012年末ごろからはアベノミクスによる株価高騰もあり、富裕層向けに10万円以上の高額品も売れだした。(東洋経済Online)
「10万円以上の高額品」という語句に注目。10万円以上で「富裕層」なの?という疑問が少し頭をよぎります。
低価格品が主流ながら一部の高額品も売れ、中価格品はほとんど売れないという市場の二極化が、中価格品を得意としてきたジュエリー小売チェーン各社を直撃する。
そうした状況下、4℃は二極化対策にいち早く取り組み、好業績を続けてきた。2万円程度以下の低価格品と10万円前後の高額品に重点注力。アパレルを源流とする会社らしく商品の“鮮度管理”を徹底してきた。(東洋経済Online)
つまり(東洋経済のいう)低価格品とは2万円程度以下、高額品は10万円前後。その間が中価格品。ということらしいです。デフレ?
さて、
ミキモト社長の吉田均氏のインタビューにこんな下りがあります。(https://style.nikkei.com/)
「かつて独立していたとき、4人で6億弱売っていました。バブルがはじけて苦しんでいると米国の友人が『1つ3億5000万円の宝飾品を売ればいい。それがジュエラーだ』と。そうすれば客が来なくても慌てることはない。顧客のイメージと信用が大事ということですね」
ジュエラーが売るのは1つ3億5000万円ですからあ!
もちろん、ターゲットユーザーが違うはずなので、「高額品は10万円以上」と比べても仕方ないのですが。
本来、ここで強調すべきはジュエリーは「顧客のイメージと信用が大事」という部分ですね。
今回の4℃の不振は、景気が上向きになってきたために、みんなの興味がもっと上の高級ブランドに向かっているのかなあと漠然と思っています。4℃ももっと上位の高級ブランド路線に向かうべきなのでしょうか。
◇ところで、4℃の「顧客のイメージと信用」といえばクリスマス商品の大量メルカリ出品が話題になりました。
「市況かぶ全力2階建て」にまとめられています。これはねえ。影響は残りますね。
4℃がクリスマス商戦で不調、メルカリ大量出品によるブランド価値低下も影響か
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