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琵琶湖産淡水真珠BIWA。中国。そしてベトナム。

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淡水真珠は、その字の通り、川や沼、池や湖の淡水に生息する貝からできる真珠だ。
真珠にかかわる人はクロチョウ、シロチョウ、アコヤと真珠の種類を母貝の名前で呼ぶことが多いのだが、淡水真珠はタンスイと呼んでいる。
かつては世界に輸出されていた淡水真珠の大半が琵琶湖産であったためBIWAとも呼ばれていた。
琵琶湖の淡水真珠は現在も生産されてはいるが生産量はかなり少ないと思われる。

2016年11月に滋賀県からこんなプレスリリースが出ていた。
滋賀県のPRで琵琶湖産真珠ブランドを復活させようという取り組みのようだ。


滋賀県
「琵琶湖産真珠」と滋賀の魅力を世界に発信!!

http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201611096110/

その中に琵琶湖産真珠についてこういう説明がある。(強調は筆者。)

琵琶湖産真珠について
「万葉集」で柿本人麻呂にも詠まれた琵琶湖の真珠はその象徴として、古来より人々に愛され、長らく海外輸出ジュエリーとしてヨーロッパやアメリカなどでも高く評価されてきた。
しかし、環境の悪化や水質汚染により貝が十分に育たない時代が続き、次第に人々の記憶から失われていった。
それでも諦めることなく母貝の改良や環境の改善に努力した生産者の高度な養殖技術と県民の環境保全の取り組みにより現在、その輝きを取り戻し始めている。
滋賀県および滋賀・びわ湖ブランドネットワーク(http://musubu-shiga.jp/)はそんな琵琶湖産真珠のブランド化を推進している。

環境の悪化や水質汚染により貝が十分に育たない時代とはいつ頃だったのだろうか?
株式会社三枝さんのサイトに琵琶湖産淡水真珠養殖事業の沿革http://www.3193.co.jp/biwa_pearl_enkaku.htmlという記事があり、最後のほうにこうある。

   昭和55年(1980年)。真珠養殖の生産額が40億円を超えた。
 平成4年(1992年)。琵琶湖内でイケチョウガイ漁獲量が0(ゼロ)となった。
 平成21年(2009年)。滋賀県真珠養殖漁業協同組合がイケチョウガイの養殖を開始した。

(*イケチョウガイは琵琶湖淡水真珠の母貝)

忘れ去られたのは1992年から2009年の間なのだろうか?
ちょうど中国淡水真珠の生産量が爆発的に増加したころになる。中国淡水真珠の生産量は90年代後半で500トンを超え、2004年の1500トンあったらしい。
比べて、「上記の昭和55年。真珠養殖の生産額が40億円を超えた。」時の生産量はたった6.5トンなのである。
(中国の淡水真珠についてはまた詳しく書こうと思う。)

前回も取り上げた本だが、1987年に出た「真珠の養殖」に琵琶湖淡水真珠の課題と対応という章がある。 そこに書かれている課題とは、、、、

  1. 琵琶湖の水開発への対応と優良の漁場の確保。つまり環境対策。
  2. 真珠母貝の安定供給と真珠品質の向上。第一とも関連する。
  3. 中国淡水真珠への対応。

中国淡水真珠の対応として、”中国の貝と技術では対応できない琵琶湖独特の良質真珠を生産していく”と提案されていたのだが、、、、。

そして、次にベトナムのフェーズが来るのだろうか?上記三つの課題はそのまま当てはまると思われる。

淡水真珠挿核中 淡水真珠挿核 ベトナム HONG NGOC PEARL 外套膜にある真珠 外套膜に挿核され、真珠となる。ベトナム HONG NGOC PEARL

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