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渡航中止勧告がでているフィリピン南洋真珠の生産地ミンダナオについて。

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この前のフィリピンの真珠の記事で真珠の生産地がミンダナオ島のあたりと書いたのだけれど、5月末から、ミンダナオ周辺は治安が悪化しているらしい。

在フィリピン大使館のWEB(危険情報リンク)によれば

【領事班からのお知らせ】危険情報の改訂(フィリピン)

危険情報 : フィリピン

(略)

2 地域別情勢
(1)ミンダナオ地域の中部以西(南サンボアンガ州,北サンボアンガ州,サンボアンガ・シブガイ州,サンボアンガ市,西ミサミス州,南ラナオ州,北ラナオ州,コタバト(旧北コタバト)州,コタバト市,マギンダナオ州,スルタン・クダラット州,サランガニ州,バシラン州,スールー州及びタウイタウイ州)(周辺海域を含む)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)

ア これらの地域では,アブ・サヤフ・グループ(ASG),マウテ・グループ,アンサール・アルキラファ・フィリピン(AKP),バンサモロ・イスラム自由運動/戦士団(BIFM/BIFF)等の武装勢力によるテロ・誘拐事件,治安当局との武力衝突等が多発しています。

(略)

上記リストにでてくるミンダナオのサンボアンガ。こういう話がある。

第2次世界対戦以前のこと。

藤田輔世氏が三菱の岩崎小弥太氏(岩崎男爵)の援助を得て、シロチョウガイ(南洋真珠)真円真珠養殖の漁場を探していた。ちなみに岩崎小弥太は岩崎弥太郎の甥で三菱財閥の4代目総帥である。

まず藤田氏は1916年、シロチョウガイの多産地として知られていた、フィリピンのミンダナオ島ザンボアンガに赴いて調査をした、しかし、同地は治安上の問題などがあって事業化することは困難であるとの結論に達し、1918年試験に着手することを断念した。
(日本真珠振興会 真珠の養殖 94ページより)

その後、藤田氏はインドネシア海域の各地を調査し、セレベス島近くのプートン島でシロチョウガイ(南洋真珠)真円真珠養殖の事業化に着手する。

つまり、ザンボアンガは100年前も治安の悪い地域であったらしい。現在は富裕層を狙った身代金目的の誘拐等が起こる可能性が指摘されているけれど、100年前も海賊がでたりしたんだろうか?

早く平和になってほしいです。

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