宇和島で真珠浜揚げ入札会はじまるのニュース(追記あり)

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真珠入札会はじまるのニュースがでています。


初日の取引成立金額が前年比26%増。
中心となった「7ミリ玉」は、平均価格が1匁当たり9030円。


巻きの良いはずの越物(養殖1年半以上のもの)の最初の入札ですから価格は高めにでるのでしょうが。記事にある通り、なかなか好い出だしではないでしょうか。
この宇和海真珠入札は17日まで。その後入札会は三重県、九州と続くのでしょう。(手元に日程表がないので詳細はわかりませんが。) 日本各地の真珠浜揚げ入札が重ならないように日程を調整しているのです。三重県では12月末、翌年の1月頭になることが多く、クリスマスイブやクリスマスあたりは浜揚げの真っ最中だったりした記憶があります。
ちなみにこういった浜揚げ入札会を英語ではhama-age auctionsと呼ぶらしいです。そのまんまですけど。

hama-age auctions: Annual auctions of newly harvested cultured akoya pearls in Japan.
http://www.pearl-guide.com/forum/content.php?121-Glossary-of-Pearl-Terms-H


yomiuri online 輝き一層 真珠 高値続々

 

◇前年比26%増 宇和海産入札会

 今年度産の宇和海真珠の入札会が12日、県漁連宇和島支部(宇和島市築地町)で始まった。1億7200万円(前年比約26%増)の取引が成立し、2年連続で好調な滑り出しとなった。関係者によると、養殖技術が年々向上しており、宇和海真珠への評価が高まっているという。

同支部によると、午後4時半までに126点の取引が成立した。中心となった「7ミリ玉」は、平均価格が1匁(約3・75グラム)当たり9030円で、この時点で昨年の初日の平均価格を692円上回ったという。
http://www.yomiuri.co.jp/

浜揚げ(真珠の収穫)について。 まず英語の説明。前記でも引用したpearl-guideではこう書かれています。
hama-age: Newly harvested cultured akoya pearls in Japan.
これも、そのまんまですね。

浜揚げされ選別された真珠 浜揚げされ選別された真珠

手元の書籍「真珠の養殖 日本真珠振興会 1987年発行」には浜揚げ作業についてこう書かれていました。

浜揚げ作業は、籠から出した貝を、貝剥き出刃で開き、貝柱を残してほかの内部を取り外して集め、肉砕機に消石灰またはその上澄み液とともに入れ、肉を粉砕する。これを水槽に移し、肉片を水で洗い流して、底部にたまった真珠を取り出す。大珠などの採取は手剥きで行うこともある。取り上げた真珠は、普通は食塩を加えて磨き、水洗い後に選別する。およそこのような工程である。貝柱は食用に販売する。


現在は粉砕時の消石灰の替わりに専用液があったり。磨き時の食塩(塩の粒で磨くわけです)の替わりに専用チップを使ったり、仕上げ洗いにも真珠磨き用洗剤を使ったりと、様々に工夫をしているとは思われます。肉砕機というのは大きなミキサーみたいなもので、真珠に傷がつかないように歯はプラスチック製になっています。粉砕機の底部の取り出し口に真珠が貯まる仕組みです。

三重県伊勢志摩の浜揚げのニュースもそろそろでてくるでしょうか??

 

追記

愛媛在住のI氏によれば、

「入札の単価は高いけれど、無傷無欠点(キズが全くない)の高品質のみ高く、少しでもキズがあったり、巻気が悪いと価格は半額になってしまう。厳しい。伊勢志摩は今年は品質が悪く、もっと厳しいだろう。」

とのこと。

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